あいみょんてすごい
私の母は、普段音楽も聞かないし、テレビも朝のニュース番組しか見ないくらい
現代のPOPSや音楽文化に興味のない人だ。
そんな母が先日の紅白歌合戦で、
あいみょんの「裸の心」を聞いて、
魂の歌だと、評価し、とても気に入っている。
あれからもYoutubeでMVを見たりするほど。
今日も車に母と乗っているときにこの曲を聴きながら、
母が「昔の恋愛を思い出すわ〜こんな素敵な告白いいわよね〜」としんみり語っていた。
私からすると、あいみょんなんて、令和の象徴か、というほど
「若い」「今時」というイメージがあるけど
この曲は50代の女性にも伝わるのか、とハッとした。
確かにあいみょんの曲の中でも
この曲は、言葉も簡潔で、恋する女の普遍的な思いを、そのままわかりやすく歌っている曲だだと思う。私も好きだ。
言葉一つ一つを見ると、普遍的、言い換えれば、唄いつくされた陳腐な歌詞なのかもしれないが、
メロディーや雰囲気との絶妙な相乗効果なのか、
聞いている人のパーソナルな思い出に自発的にリンクし始める。
普遍的、と、パーソナル、という真反対な性質が融合する。
みんな同じ言葉、同じ歌詞を聴きながら、
思い出す「人」が違ったり、「年代」が違ったり、「場面」や「季節」が違ったりする。
100通りのストーリーと勝手に結びつく。
それってすごい、って私は感動してしまった。
みんなが同じ情景を思い浮かべるのもすごいが、
みんなが違うことを思い浮かべるのもすごい。
あいみょんってすごいんだな、天才なんだな、と改めて気づかれた瞬間だった。